MacTypeが原因でWindows10 Anniversary Updateが失敗した
2016年8月2日に公開されたWindows10の大型アップデートである Anniversary Update をインストールしようとしたらエラーがおきて失敗したので,対処法をまとめます.
- 問題:Windows 10をアップデートしようとすると CRITICAL_PROCESS_DIEDエラーになる
- 解決策:MacTypeをアンインストールした
- Windows 10 Anniversary Updateにアップデートして良かったこと
- 更新履歴
問題:Windows 10をアップデートしようとすると CRITICAL_PROCESS_DIED
エラーになる
Windows10のアップデートは,基本的にはいずれ自動で行わます.すぐ手に入れたい場合は以下からダウンロードできます(Windows 10 バージョン 1607) .
上のソフトウェアを使ってアップデートしようとしたら,途中で次のような画面になりました. この画面が表示されると更新は失敗し,自動的に元の状態に戻ります.
解決策:MacTypeをアンインストールした
僕の場合,原因はMacTypeというWindowsの文字にアンチエイリアスをかけて綺麗に描画するソフトウェアをいれていたことでした.アンインストール後,再度アップデートを試みたらWindows 10に無事アップデートできました.
MacTypeのGitHubでも同様の問題が報告されています.
Windows 10 anniversary issue · Issue #144 · snowie2000/mactype
MacTypeの開発停滞と有志のパッチ:Chrome52以降ではMacTypeがそのままでは利用できない
MacTypeは本家の開発が長らく停滞しており,新しい描画規格に対応していないという問題があります.GDIという文字描画の規格がスタンダードな時代につくられたため,GDIを利用しているアプリケーションに作用します.しかし現在,GDIは互換性のある新しい仕様のDirectWriteに取って代わられています.このため新しいアプリケーションではMacTypeで文字が綺麗になりません.
例えば,Chromeのバージョン52より前はDirectWriteの設定を無効にできました(つまりMacTypeが働きました)が,もうそれもできません.
DirectWriteを利用しているアプリでも使えるような非公式パッチを配布している方もいるので試してみてはいかがでしょうか.(僕はまだためしてないです)
導入方法はこちらの記事が参考になると思います.
Windows 10自体のフォントレンダリングが綺麗になってくれることが一番です.ちょこちょこレンダリングエンジンの改良をしているようなので,今後に期待.
Windows 10「November Update」、フォントレンダリングや日本語IMEの改良などを実施 - クラウド Watch
Windows 10 Anniversary Updateにアップデートして良かったこと
Bashが使えるようになった
開発者向けですが,Bash on Ubuntu on Windowsという機能が追加され,Bashがネイティブで利用できるようになりました.そして,Ubuntu向けのプログラムをそのまま実行できるようになりました!もちろん,apt-get
で好きなパッケージを入れることが出来ます.
画面キャプチャが楽になった
Surfaceなどでペンデバイスの普及も以前より進んだと思います.そういう面もあってか,ペンでメモするしくみが強化されました.例えば画面のキャプチャをして解説を書き込むことがすぐできるようになりました.ペンタブを使えば筆圧も再現されます.
@motoso 画面メモが強化 pic.twitter.com/LFBg3Xu206
— もとそ㌠ (@motoso) 2016年8月11日
その他,少し詳しい差分が知りたい方は以下の記事を参照ください.
Windows 10 Anniversary Update配信開始。今すぐ入れたいなら手動アップデートで - Engadget Japanese
更新履歴
- 2016-08-12 23:35 Chrome52以降でMacTypeを有効にするための情報を補足